北海道の歴史・開拓の人と物語

北海道開拓倶楽部

[白老] 民族共生象徴空間「ウポポイ」訪問 (上)

8月4日にウポポイ(民族共生象徴空間)を見学しました。コロナ禍のため入場のためには事前予約が必要と、なかなか入りにくくなっているので、まだ訪れた方も多くないでしょう。中核施設「国立アイヌ民族博物館」の展示を中心に簡単にご案内します。
 

 参考リンク


 

■入場整理券

①国立アイヌ民族博物館 オンライン予約


ウポポイ、なかでも中核施設である「国立アイヌ民族博物館」に入館するためには、事前に「入館整理券」を取得する必要があります。このシステムはコロナ禍状況になって急いで作ったシステムらしくとても分かりにくいです。

②予約画面


ウポポイの公式サイトからは分かりにくい。まずは国立アイヌ民族博物館の公式サイトの「 国立アイヌ民族博物館 オンライン予約」からカレンダーで来場日と時間を指定します。
 
空時間があえば申し込みをすると、入場整理券が表示されたサイトを案内するメールが送られてきて、これをプリントアウトして入場整理券とする方式です。
 
 
 

■エントランス

 館入口の案内板です。開館時間や休館日、料金などご参照ください。

 


入整理券を見せて中に入ると「いざないの回廊」というちょとした迷路状の通路があり、全体が見渡せないようになっています。

 


「いざないの回廊」を抜けると、体温を計測する赤外線サーモグラフィーが設置された小屋を通らなければなりません。発熱が確認されると検温を受けるようです。感染ルート追跡のために、氏名住所電話番号を書くように求められます。

 

平熱でしたので無事に通り抜けました。すると「歓迎の広場」というカフェのある広場があります。
 

さらに進むと円状の「エントランス棟」です。

 

 
フードコート、レストラン、グッズショップが並んでいます。フードコートではアイヌ料理が味わえるとあまり期待しないでください。どこでにでもあるソバ、カレー、ラーメンです。レストランも白老牛を生かした洋食。強いて挙げるならば「歓迎の広場カフェ」の「チェプハウ」「キナオハウ」のセットがアイヌの伝統料理のようです。フードコートは外で食事ができます。
 

 

 


円形のエントランス棟の奥に入場ゲートがあり、その向こうに見える跳び箱のような灰色の建物が国立アイヌ民族博物館です。

 

■国立アイヌ民族博物館へ

これが「国立アイヌ民族博物館」の建物です。長い建物でこれで半分ぐらいです。白老駅方面からウポポイに向かうとこの建物の背中が大きく見えますが、駅方面から見たことを考えていないようで、とても寒々しい印象でしたが、正面から見ると威圧感を覚えるほどの壮大さでした。

 

 ひとつ前の写真はすこし左に回り込んだもので、入口は入場ゲートからまっすぐ先にあります。建物の大きさに反して小さく質素な入口です。
 

1階ロビーです。奥に見えるのはミュージアムショップです。2階の展示室に入るには事前にプリントした入場整理券が必要です。展示室は左のエスカレーターから上がりますが、ガイドがその前にシアターの映像を見るように強く勧めます。見ないで展示室には行けない雰囲気です。写真の右の人の列が「シアター」の開演を待つ人たちです。
 
 

アイヌ文化を紹介する映像。公式サイトによると2本のプログラムがあるようです。およそ20分。内容は撮影禁止。私が見たのはアイヌの歴史と文化を紹介したもので、基本的には副読本『アイヌ民族:歴史と文化』をなぞらえたような内容でいささかげんなりしましたが、最後の最後に
 

視線の先にあるのはお互いがお互いを認め合い、共に築き上げていく新たな未来、違いを認めながらともに歩む民族共生の社会──その実現に向けた取り組みが今求められています。

 
と語られたことに期待してシアターを後にしました。
 
アイヌ民族は自分たちを理解するように強く認めるけれども、自分たちから和人を認めるという姿勢は皆無でした。ウポポイでは頑な態度が変化した様を見られるのでしょうか?
 

 


 1階までは無料です。2階に上がるためにはここで入場料を払わなければなりません。エスカレーターで上に上がります。
 

 

エレベーターを降りると広がる「パノラミックロビー」です。大きなウィンドの向こうにポロト湖とウポポイの全景が広がります。この演出は素晴らしいと思いました。

 

「パノラミックロビー」の奥に続く薄暗い回廊の先、右の明かりが展示室です──というのは後から分かったことで、この先にいっていいのだろうか? 殺風景でバックヤードに迷い込んだかもしれないと、半信半疑、恐る恐る進みました。

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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